経営理念・経営哲学を持つ
経営理念とは
経営理念とは、一言で言うと、「経営者がその経営する企業に関する経営哲学を表したもの」といえます。
ところで、皆さんは、なぜ会社を作ろうと思いましたか?
「ビジネスのアイデアが浮かんだから」、「お金もうけがしたかったから」、「いつかは独立して社長になりたかったから」、「前の会社にリストラにあったから」、等いろいろあるかと思います。
しかし、それらは単にご自身が独立するきっかけとなった私欲を満たすための動機であり、決して経営理念とはなり得ません。
なぜなら、企業の目的は、「顧客が求めるものを常に考え、その求めるものやサービスを提供し続けながら、雇用を守っていく」ことであり、いわば社会の公器なので、自分さえよければいいということを企業理念とするのは許されないからです。
確かに、厳しい資本主義の世の中で、売上を上げ、利益を出し続けるのも大変な時代ですが、社会の公器としていわば利益を出すのは当然で、それは企業の目的ではなく、企業の目的を達成するための単に手段にすぎないといえます。
会社設立後、皆さんは今後こういう会社にしていきたいというビジョンや、こうやって儲けていこうという戦略を立てていくでしょうが、経営理念とは、それらを考える前に当然に存在すべきものであり、自分の会社が社会に存在する意義や役割、使命を示す経営者の普遍的な考えのことなのです。
ですから、本当は会社を設立する前に考えるものといえます。
つまり、最上位概念である経営理念を確認する前に、下位概念の会社の本店(モノ・立地戦略)や資本金(カネ)、役員(ヒト)、会社の目的(ドメイン・事業領域)を決めてしまっているというのは本来はおかしなことなんですね。
ですが、経営理念は単なる作文ではなく、経営者の心の奥から湧き出してくる切なる思いなので、長年、経営者として苦労や失敗を重ねていく中で、経営者としての志の高い人格ができてきてはじめて、それから「気」の入った経営理念が固まってくるというのが、現実的です。
起業時には、やることもいろいろあり、すぐに無くても直接関係無いものなので後回しになりがちですが、経営者として徐々に考えていってください。
経営理念の役割
経営理念の一番の役割は、仕事に関する従業員の価値観を統一し、ベクトルを同じ方向に向け、一致団結して戦略を実行していける組織文化を形成する、ということだと思います。
人それぞれは考え方や価値観は違って当然ですが、社会の公器である会社という別人格の基では、最低限の考え方の統一は必要です。
その方向性を従業員全員が真に理解すれば、個々の行動の指針にもなり、自ら会社のために意思決定をできるようになります。
また、困難な問題が生じて判断に困ったときでも、経営理念に立ち返って考えれば、何らかの解決策が見出せる、そんな絶対的な拠り所でもあります。
ただ、経営者は経営理念の大切さを理解していても、社員全員に浸透させ、企業として確立・維持することは非常に難しく、えてして絵に描いた餅になっていることがあります。
日本の企業の模範となるべき上場企業であるオリンパスや大王製紙では、先頭にたって経営理念を浸透させる立場であるはずの経営者レベルで、経営理念を無にする不祥事が起こっているのですから、現実は難しいというか、なんとも情けないものです。
ちなみに、大王製紙の行動規範には、「意思決定を迅速に行うため、悪いことが関係部門から直接経営トップにパラレルに報告され、適切且つ速やかな対応がとれる社風を築いています。」とあり、
オリンパスはスローガンとして、「社会とともに生き、社会とともに夢を実現していく」
とありますが・・・・。
実際の経営にあたり
計画は立てても実行しないと何にもなりません。しかし、現実には、絶対的な自信が持てず、迷って実行できないことがよくあります。
しかし、考えてみると、絶対の成功保証がある計画なんてあるのでしょうか?
残念ながらありません。
現実には、やってみないとわからないものの方が多いということです。ほとんど計画通りにはいかないのです。
せっかく、リスクを負って独立したんですから、高い目標を持って、しっかりとした計画を立て、スピィ-ディ-に実行しませんか?
びびりながらブレーキばっかり踏んでいたら、なかなか前に進みません。ここは一度、アクセルを全開にして、一気に前進しませんか?
失敗はつきものですし、失敗からいいヒントが得られるものです。それは、リスクを取って、実行した人にしか得られないものなのです。
簡単で失敗しない方をばかり選択していても、大きな成功は得られません。
起業で安定を求めるのはナンセンスです。
また、大きなチャンスというものは一生の内にそう何回も来るものではありません。
ですから、チャンスが来たら、できない言い訳を並べるのではなく、果敢に攻めていただきたいと思います。
大事なのは、自分を信じ、それでももし失敗したら、傷口を広げないうちにスピィ-ディーに撤退し、失敗を反省し、改善策を練り、気持ちを切り替えてさらに次のチャレンジに備えることではないでしょうか?
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